遺品整理を始める前に相続人は誰になるのか確認しましょう。
故人の残した遺品を整理・片付けできるのは相続人で、サービス業者を利用した場合の支払いも相続人の負担になります。
では、相続放棄した場合はどうなるのでしょうか?サービスの費用相場は?
そこで、遺品整理の費用について、相続人に関わる内容とサービス業者の費用相場などを解説します。
【目次】
遺品整理の費用はだれが払う?
遺品整理の費用は、相続人が支払います。
相続人とは、遺産を受け取る法的な権利を持つ人のことです。
遺品整理における相続人の役割は、故人の意志を尊重することです。
遺言や生前の話し合いなどから遺品整理と支払いについて確認できている場合は、故人の意思を優先して行います。
ただし、相続放棄をしている場合は、支払いの義務はありません。
相続放棄している場合は、故人の遺品に関わるすべてに関与ができないため、相続放棄した場合のメリットとデメリットを確認してから、適切な方法を選びましょう。
相続人が複数いる場合
相続人が複数いる場合は分担して行います。
「共同相続人」と言い、複数の相続人が遺産や遺品を共有して扱う権利を持っています。
一方、遺言などから相続人の指定がない場合は、民法で定められた法定相続人となる故人の「配偶者、子供、両親、兄弟・姉妹」の順番で相続の義務が発生します。
相続人がいない場合
相続人がいない場合は、連帯保証人が支払うようになります。
連帯保証人は、故人が借りていた賃貸物件の家賃、原状回復費用、遺品整理費用などに対して、代理人として責任を負うようになります。
相続放棄することもできる
相続放棄とは、資産や負債などの権利と義務をすべて放棄することです。
したがって、相続を放棄した場合は、遺品整理などの費用負担はなくなります。
相続放棄する際の注意点
故人に多額の負債があった場合、家庭裁判所に相続放棄を申請することができます。
申請が受理されると、故人の負債を相続人が負うことがなくなります。
相続放棄は、申請期間は3ヶ月以内なので、申請時期について確認しましょう。
なお、一度、相続放棄してから、遺品整理で高額な価値のあるものがあっても申請後は相続はできません。
相続放棄できないケース
故人の財産から費用を支払う場合と、故人の遺品を売却する場合は、相続放棄はできません。相続放棄をする予定がある場合は、遺品整理などに手をかけないようにしましょう。
また、故人の借りていた賃貸物件の連帯保証人になっている場合は、相続放棄しても連帯保証人としての義務は残ります。
連帯保証人としての責務を無くすには、債務者の残した債務を履行しなければなりません。
遺品整理の費用は遺産から支払うのがおすすめ
遺品整理をサービス業者に依頼すると、費用は安くて30,000円から高額になると60万以上が相場となっています。
遺品整理の費用を相続人がすべて引き受けてしまうと大きな負担となるため、支払い方法は、故人が残した遺産を現金化して支払うのがおすすめです。
遺品整理にかかる費用
遺品整理にかかる費用は、作業する部屋の間取り、遺品の種類や量、搬出経路(エレベーターの有無・階数など)、処分するもの、買取できるものなど、依頼内容によって大きく異なります。
遺品整理業者では、基本料金に加えてオプションとしてさまざまなサービスを提供しているため、オプションサービスをたくさん利用すると、その分費用も高額になります。
間取り | 料金相場 | 作業人数 | 作業時間 |
---|---|---|---|
1R・1K | 3~8万円 | 1~2名 | 1~2時間 |
1DK | 5~12万円 | 2~3名 | 2~4時間 |
1LDK | 7~20万円 | 2~4名 | 2~6時間 |
2DK | 9~25万円 | 2~5名 | 2~6時間 |
2LDK | 12~30万円 | 3~6名 | 3~8時間 |
3DK | 15~40万円 | 3~7名 | 4~10時間 |
3LDK | 17~50万円 | 4~8名 | 5~12時間 |
4LDK以上 | 22~60万円 | 4~10名 | 6~15時間 |
【遺品整理の主なオプションサービスの費用相場】
仏壇・遺品供養:20,000円〜
消臭・消毒作業:10,000円〜
害虫駆除:10,000円〜
ハウスクリーニング:30,000円〜
廃車手続き代行:15,000円〜
家屋の解体:1坪あたり20,000円〜
遺品整理の費用を安くするコツ
遺品整理の費用を安くするには、自分である程度整理することや、相見積もりを取ること、買取サービスを利用するなどがあります。
事前にできる限り整理する
遺品整理サービスの費用は、作業量によって変動するため、事前に整理できる範囲までは自分で片づけておくと費用負担が減ります。
また、自分で整理することで、故人への心の整理もできて、遺品の内容についても把握できるので、買取に出せるものや、遺族が形見わけにできるものなどを分類することもできます。
相見積もりを取る
遺品整理業者は、さまざまなサービスを提供しており、同じ依頼内容でも見積りが異なります。
したがって、費用相場を知るためにも相見積もりを取って複数社を比較してから選ぶようにしましょう。
見積りが不明瞭であれば、依頼をしないで他の業者で検討することもできます。
「作業一式」でまとめた見積りは、依頼内容との一致が判断しづらいため注意が必要です。
また、遺品整理業者の中には、悪徳商法で騙すケースも発生しています。
不正な営業活動に巻き込まれないためにも、見積りをしっかりチェックしてから契約へと進みましょう。
売却できるものは買取に出す
遺品整理業者には買取サービスを提供している会社もあります。
買取をしていれば、遺品整理の途中で処分したいものを買い取ってもらえるメリットがあります。
もし、買取を希望する場合は、依頼する遺品業者が、古物商許可を取得しているか確認しましょう。買取と売却をしてくれる業者か判断できます。
古物商許可:都道府県の公安委員会が管轄する中古品を売買するための許可
【参考】
遺品整理は相続人が責任を持ってはじめましょう
基本的に、遺品整理は相続人が責任を負って行います。
遺品整理サービスを利用する際は、相続人の費用負担で行い、遺品の取り扱いについてもすべて相続人の範疇になります。
大阪の遺品整理業者・ストーリーズ株式会社は、遺品整理の一環を遺族の方の要望にそってお手伝いさせていただいております。お見積りに関しては、ご依頼者様の納得のいく上で契約、作業へと進めて参ります。
遺品整理で業者探しでご検討中の方は、ぜひ一度、弊社までお気軽にご相談ください。
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